誰ソ彼時の睦まやかなる
- 細瑕

「コンテンツ化」と「その消費」がとても恐ろしいと思っていて、
例えば人が死ぬ話なら「死んだらショッキングに展開する」と狙う事を(念のため明記しますが死によっての展開を目的に狙って描いた訳ではありません)
「人を傷つけて成立する笑いを提供」し「それを見て笑う」事と何が違うのか、
「それに傷付いた」という感情に対し「展開するから、面白いから、萌えるから良い」、「あれもこれも駄目だと言われたら何も作れない」とするのはあまりに思考停止ではないか、
そういうコンテンツ化と消費を助長しない様に軽々しく死や人の尊厳を著しく損なう表現を避けたいと自分なりに考え続けているつもりですが、この話は最後まで答えが出せないままでした
死にたい人に生きろというのは「(相手が死にたいほど苦しんでいる理由に対して解決も助けもする事はできないし何の責任も持てないが)生きろ(と言うだけ)」であり無責任であると思っていますが、
通常とされるであろう感覚で言えば自殺願望の肯定は「見殺し」と取られると思います
それに直面した時、おそらくどうするのが正解というのは、立場の違いから一つの答えにはならないんだろうと思いますが
人様のキャラでわざわざ辛い目に遭わせる事が消費と何の違いがあるのか、
私なりにそんなつもりはなく極力誤解に繋がらない様に考えながら作っていても技量と共に受け手の考え方一つで四方に転んでしまうのが創作の怖い所だと思います
1セリフのニュアンス一つで、他の良かった所でカバー出来ないほど嫌な気持ちになってしまう事も、普段から色々な創作物を見ているとそれなりに経験しているので、それを自分がしてしまう可能性を少しでも減らしたいと思いながらの中、
この話は死にたかった人を彼らの前に出す事などの正当性が見つからないままでした
相談所という場所柄、そんな人も普通にいるだろうとは思いますが…

それでもどうして描いたのか、それも色々あるんですが、多分ここまで読んでくださった方を道連れにしたかったからというのも多くあるかもしれません…wすみません…一緒にコンテンツ化と消費について悩んでほしい…でもそれについて議論したい訳ではないので胸にとどめておいてほしい…
もちろんみんな大好きの代名詞の1つな唐揚げだって嫌いな人もいる様に全員が納得するものを作る事は不可能なんですが、それでも出来うる限り、二次創作という時点で消費の一種になりうるだけに常に考えていたい事だと思います

思うところがありこの本にはおまけ漫画はありませんが、大丈夫だったかどうか教えていただけたら嬉しいです。でも大丈夫かどうかはどの本でも知りたいです。笑
何をもって大丈夫とするのか、どこがどう感じたのか、それこそ人それぞれ違う事なので、できるだけ多くの方からご感想が聞けたら嬉しいと日々思っています。
でもこの本は多分書くの気を張る気がするので、よければ代わりに他の本に送っていただいてもとても嬉しいです!


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作品について

作品名 誰ソ彼時の睦まやかなる
作家名 柳バトシロー 年齢区分
発行日 2021/08/22 発行イベント
作品タグ 芹霊,
紹介URL
通販取扱

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