パチュリーと蕩ける
- イデアタウン在住

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閲覧数:232 評価回数:2 総合点:10
パチュリーが皆の頼みを聞いてくれる本です。
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作品について

作品名 パチュリーと蕩ける
作家名 くろはすみ 年齢区分
発行日 2016/05/08 発行イベント 例大祭13 て27b
作品タグ 東方, パチュリー・ノーレッジ,
紹介URL
通販取扱

コメント

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名前:
パチュリーほんといい子やなぁ・・・いい子やなぁ・・・と(心の中で)言いながら読んでました。
なに、頼み事や誘い事が大好きって。コミュ力(と知力)全振りかよ。コミュニケーションモンスターかよ。
というか基本みんないい子なんですけどね。優しい世界。

By the way,挿絵のアリス破壊力高すぎでしょう?死ぬかと思いましたよ。あれはヤバイ。This is YABAI.

【甘くて甘い編】
一番読んでて笑ったのはここでした。
大真面目に議論とか修行とか分析とかしてるけど、やることはチョコ食うだけとか最高でしょ。
最初は耐えてたけど精神と時の部屋入ったあたりで腹筋崩壊しました。超序盤ですね。
挙句の果てにレミリア変身しちゃうし。変な笑い声出たわ。

【I Can Fly編】
仲睦まじい3人組にほっこりします。パチュリーの万能さに驚かされもします。ヘリとか余裕(?)で作っちゃうパチュリー先輩ぱねぇっす。
「レミィはかっこいいって言ってたからもう良いの。私満足したわ。」
こんなセリフ言ってみたいし言われてみたい。

あと、この作者の例えツッコミ、僕はほんと好きです。
幻想郷の高田純次かよって。面白すぎんだろ。

【客が多い編】
僕ねぇ、マリオカートはSFCが一番得意なんです。
ダブルダッシュはド下手です(半ギレ)
皆で楽しくゲーム。非常によろしい。昔を思い出す。
それは置いといて、P41の挿絵アリスが極悪的に可愛い。さっきも言ったけど。
あー!咲夜さんのホットケーキ食べたい!

KTO
2016/5/10 19:46
【異界にて想う】
正午を過ぎたころ、レミィは図書館を訪れ、私が本を読んでいることを気にもかけずお喋りを始めた。あと聞こえるのは召使の革靴の音ぐらいか。
新たな友というものができたらしい。館から南の方へ数里行った、だだっ広い高原に棲む頭痛持ちの妖怪のことだ。月に数度、館を訪れてはレミィと談笑しているのを見たことがある。実際、以前話をしたことがある。私には及ばないが、悪くはなかった。獰猛且つ凶暴な噂とは縁遠く、毎度季節の花々を手土産に持参する。多くは聞き役に徹し、時々エペで鎧の間を刺すように的確な一言を返す。また、彼女の所作一つ一つからする花の香りは、私でさえ蕩けさせるようだった。レミィの話し相手としてはなかなか悪くない。だが私には及ばないだろう、改めて念押しする。
レミィによれば、幽香はいわゆるパラレルワールドのような場所で、このレミィとは違うレミリア・スカーレットと会ったのだという。一般の人間が話し、聞けば、眉唾のような話であるが、我々はその眉唾のような理の上に生きる存在だ。それを考慮したうえで私は想う。
別の世界の私は、どのような私だろう。
本を読まない私、病弱でない私、日向を生きる私、人間の私。
手元の本が、どこまで読んだか忘れるほどに試案にふけり、ふと気づいたときにはレミィが満足そうな顔で去っていった。
花伝いの話に、蕩けそうになっていたかもしれない脳を揺り起こし、頁をめくる。

「奇妙な女だ」

小説の登場人物の台詞にさえ心臓を貫かれた。まだ私の脳は蕩けているのかもしれない。