逆しまのミトラ
- 花冠書房 コロナリア文庫

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閲覧数:416 評価回数:4 総合点:20

◆逆しまのミトラ


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ジョジョ3部 オリキャラNLあるいは夢CP
(7人目のスタンド使い原案) 短編集
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[ 執筆者 ]
姉崎もね

[ 表紙イラスト ・挿絵]
FRHK

[ 内容 ]
昭和最後のクリスマス──みにくいアヒルの子は砂漠の星空の下で、ただ一羽いた雌の白鳥に恋をした。

花京院典明と不良少女の恋模様を描く短編集!
「バイ・ユア・サイド」等5話収録。
※特典として、名前変換版のパスワードがつきます!
発行日:2018年 8月 19日
自家通販開始日:2018年 8月20日
定価(税込):600円
文庫判
ISDN278-4-588326-01-8
花冠書房
※ISDNはISBN (国際標準図書番号) のパロディです。
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作品について

作品名 逆しまのミトラ
作家名 姉崎もね 年齢区分 [R15]
発行日 2018/08/19 発行イベント SUPER COMIC CITY 関西24 4号館 イ49b
作品タグ 女性向け, 夢小説, 小説, ジョジョの奇妙な冒険, R-15, オリキャラNL, ジョジョ, 3部, ジョジョ3部, 7人目のスタンド使い, 7スタNL, 花京院, 花京院典明, 煙崎♀,
紹介URL https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9988378
通販取扱

コメント

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匿名
2019/12/4 00:04
雰囲気が大人っぽくて、途中途中の挿画や、話の展開が素敵で何度も読み返してしまいます。
作者さんのあらすじには、共感するところがたくさんあって、特に花京院が大人の対応をする癖にどこかまだ子供っぽいという点はわかるっー!となりましたw7人目のスタンド使いに出てくるキャラを使用してくださっていることもあり、作中のシチュエーションや構図をぱっと想像することができ、大変読みやすかったです。
購入、感想はだいぶ遅いと思われますが、作者さんのこの作品を読んで、花京院萌えが更に増したと思われます。素晴らしい小説をありがとうございました!
藍子
2018/8/22 00:31
 この本は「花京院典明」というキャラクターを、誠実な考察と想像と、原作から得られる情報の元で抽出し、夢本という形に再構築された彼自身の「ファンブック」であるといっても過言ではない。物語のベースは「7人目のスタンド使い」であるが、それはあくまでも読者をこの世界に誘導するための装置のひとつである。夢主である「煙崎菫子」を理解するには、この本だけではやや説明不足といってもいい。しかし、それが逆に、本という媒体にした時に読者に「想像の余地」と与え、「スケバン」「強いが故にテキトー」というベースの夢主の外観を読者は着込むことができる。
 名前変換ができない夢本において、夢主の存在感はこの塩梅にするのがちょうど良いのだと実感した。ちなみに、彼女自身に魅力を感じた読者は、このサークルページから、彼女の情報がもっと豊富にある「花冠書房」に飛ぶべきだろう。キャラクターとして生き生きと動く彼女を十分に堪能して欲しい。
 本編は基本的に「花京院典明」を中心とした視点で進む。夢主の脳内思考が挟まってくるのは、後半の部分だ。前半は花京院という青年が、菫子というスタンド使いの少女に対し、どのような心理的な変化を伴っていくのかが丁寧に描写されている。彼の思考はかなり忙しない。それがまた、妙に「リアル」なのである。あの整った容姿の奥底で、彼が何を考え、どう行動しているのかを知ることによって、読者は後半での夢主との関係性にスムーズに入り込める。この世界において、彼は夢主の「ストーカー」なのだ。良い意味での。
 生まれついたその能力によって、変わった人生を生きてきた彼が、もしも同じ能力の少女に出会ったら……本来の夢小説ならば、ここで甘ったるい砂糖を煮詰めたようなロマンスが始まる。花京院典明という青年は、読者が望む王子様へと変貌し、白馬に乗って夢主の手を取る。互いに協力して悪を倒し、思いを伝え合い、結果結ばれる。
 この本にはそういった夢見がちなロマンスは含まれていない。夢本であるにもかかわらず、である。これがいかに挑戦的で、読者の度肝を抜いてくるか、それは読んで確かめて欲しい。様々な二次創作によって歪曲されてきた「花京院典明」という青年の実態を、彼の本性を改めて知ることのできる体験ができることは、読んだ私が保証する。
 彼は本来孤独で、人付き合いも上手ではなく、けれども友人を欲して無駄な知識を披露したり、大人の前でいい子ぶって見せたりする。気障っぽく振る舞おうとし、時に子供っぽく八つ当たりもする。それが彼が物語の中で見せる魅力だ。
 解釈は人それぞれとは言うが、私たちはいかに二次的な創作をする中で、キャラクターの生き方を再現できているのか、それを思い返すにも良い刺激を与えてくれる一冊である。そして、その想像をかき立てるに十分な文章構成能力が、さらに本としての価値を上げている。
 いつの間にかキャラクターの心理に引き込まれ、この本を手に取る誰もが「花京院」という青年に一度は引きずり込まれるだろう。
 夢本という一つのカテゴリには収まりきれない独特の世界観、某ホラー文庫を彷彿とさせる描写、あとがき、どれもクオリティの高い一冊である。
匿名希望
2018/8/21 23:04
あ、ありのまま、読んでいて起こったことを話すぜ……!
俺は夢本を開いて、夢主に自己投影しようとした。だがいつの間にか俺は「花京院典明」になっていた。あのぼっちで、少し、いや、かなり変わっている、スマートかと思えば不器用で、人間関係に慣れている風を装いながら、主人公よりも友達が居なさそうなあの緑の孤独な青年にだ。
繰り返すが、この本は夢本である。決して角○ホラー文庫ではない。きちんと夢主は登場し、原作の世界観を壊さないキャラメイクされている。自己投影(感情移入でもいい)するには十分なキャラクターが存在し、動いているにもかかわらず、俺はいつの間にか「花京院典明」となって「煙崎菫子」に恋をしていた。
な、何を言っているのかわからねーと思うが、夢本でこんな経験は初めてだ。
それほどまでにこの本の作者は「花京院典明」について知り尽くしている。彼のキャラの根幹にある、汚泥のような醜さを知っている。
表向き王子様キャラに見られがちな彼が、どちらかといえば虚構であることを見抜いている。作者の文才を、いや、それ以上のもっと恐ろしい片鱗を味わったぜ……。